『昭和戦前期の政治と国家像:「挙国一致を目指して」』
著者紹介
1978年、茨城県出身。学習院大学大学院政治学研究科博士後期課程単位取得退学。2010年、博士(政治学/学習院大学)。現在、亜細亜大学法学部、高崎商科大学商学部、中国学園大学国際教養学部兼任講師。
内容紹介
浜口内閣から翼賛体制に至る近代日本政治の動態がどのように規定されていったのか、主要なアクターが現実政治上に占めた位置の変容、とりわけ衆議院に基礎を置く立憲政友会と立憲民政党がいかなる過程を経て現実の政治外交に対する影響力を後退させ、翼賛政治に組みこまれていったのか、重要な局面ごとに内閣及び軍部との関係を明らかにした。更に「挙国一致」概念が時期や勢力に応じて異なる意味で使用されたことに着目し、近衛新体制挫折に至る政治的展開を辿る。
目次 | |
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序章 本書の目的と研究史の整理、分析視角と構成 | |
第一章 二大政党時代の動揺と崩壊 | |
第二章 帝人事件と斎藤内閣期の政治 | |
第三章 天皇機関説事件をめぐる攻防 | |
第四章 日中戦争開戦と政治的統合性の問題 | |
第五章 翼賛政治体制をめぐる憲法問題と政治対立 | |
終章 総括と展望 | |
あとがき |