木鐸社

Tel:03-3814-4195112-0022 東京都文京区小石川5-11-15-302

『政治的義務感と投票参加:有権者の社会関係資本と政治的エピソード記憶』

A5判296頁本体価格:3500円+税 ISBN978-4-8332-2509-0 C3031

著者紹介

岡田 陽介(おかだ ようすけ)
2000年 明治学院大学法学部政治学科卒業
2002年 明治学院大学大学院法学研究科博士前期課程修了
2010年 学習院大学大学院政治学研究科博士後期課程修了 博士(政治学)
現在 立教大学社会学部メディア社会学科助教
主要論文
「投票参加と社会関係資本―日本における社会関係資本の二面性」『日本政治研究』第4巻第1号,91-116頁,2007年。
"Do You Remember Whether You Participated in the Past Election?: The Effect of Political Episodic Memory on Political Attitudes and Electoral Participation in Japan", Journal of Political Science and Sociology, (18) 1-22, 2013.
「政治家の印象形成における声の高低の影響:音声合成ソフトを用いた女声による実験研究」『応用社会学研究』第58号,53-66頁,2016年。など

内容紹介

 本書は第1に政治参加のうち主に投票参加に焦点を当て、第2に、こうした投票参加をもたらす主要な要因としては投票義務感に焦点を当てる。民主主義を支える選挙での投票に、なぜ人は参加するのか、参加するべきであると感じるのかというテーマについて、「日常世界のネットワークにおける個人的体験(経験)によって形成された『政治的エピソード記憶』が、規範意識としての『義務感』を高めることを通じて、その政治的行動を規定する」という視点から探ったものである。

目次
図表一覧
序章 目的と構成
0-1 本書の目的
0-2 本書の構成
第1章 外的要因としての社会関係資本
1-1 はじめに
1-2 投票義務感をめぐる諸問題
1-3 政治参加と民主主義論
1-4 政治参加における投票参加
1-5 投票義務感と投票参加の諸理論
1-6 社会関係から見た投票義務感の二面性
1-7 社会関係資本論から見た投票義務感の形成
1-8 まとめ
第2章 内的要因としての政治的エピソード記憶
2-1 はじめに
2-2 政治心理学・投票行動研究における認知心理学の位置づけ
2-3 認知心理学におけるエピソード記憶
2-4 政治的エピソード記憶
2-5 政治的態度・投票行動を形成する政治的エピソード記憶
2-6 まとめ
第3章 仮説
3-1 はじめに
3-2 仮説と分析モデル
3-3 データ 58  3-4 従属変数
3-5 独立変数
3-6 まとめ
第4章 投票義務感に対する外的要因の効果
4-1 はじめに
4-2 社会関係資本の二面性
4-3 社会関係資本の二面性と協調・同調
4-4 社会関係資本の二面性と投票義務感
4-5 投票義務感と投票参加
4-6 まとめ
第5章 投票義務感に対する内的要因の効果
5-1 はじめに
5-2 エピソード記憶としての投票参加想起
5-3 想起パターンに対する効果
5-4 想起パターンが投票義務感に与える効果
5-5 想起パターンが投票参加に与える効果
5-6 まとめ
第6章 外的要因・内的要因によるパネル・データ分析
6-1 はじめに
6-2 パネル・データ分析
6-3 投票義務感の遷移と想起パターン
6-4 投票義務感に対する効果
6-5 投票参加に対する効果
6-6 政治的エピソード記憶に対する効果
6-7 まとめ
終章 結論
7-1 本書が明らかにしたこと
7-2 本書の結果と日本の現実政治
7-3 よき民主主義における投票義務感の質
7-4 投票行動・投票参加における記憶の重要性
7-5 本書の課題
補遺
補遺-1 投票率の推移
補遺-2 従属変数
補遺-3 独立変数:社会関係資本
補遺-4 独立変数:政治的エピソード記憶
補遺-5 統制変数
引用文献・参考文献
あとがき
索引

<< 前のページに戻る

サイト内検索

↑ PAGE TOP