『「自民党型政治」の形成・確立・展開 ~分権的組織と県連の多様性~』
著者紹介
笹部 真理子
内容紹介
自民党の組織研究は佐藤・松崎著「自民党政権」を画期として進んだ。本書はそれを受け、同党の強さの要因を自民党都道府県支部連合会(県連)に求め、その多様性に注目して分析。さらに類型化を試みそれが政治過程に与える影響を県知事選の候補者選考過程を通じて考察する。
目次 | |
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はじめに | |
第1章 理論の検討 | |
第1節 欧米における政党組織論の系譜 | |
第2節 政党組織論の新展開 | |
第3節 これまでの日本における政党組織論 | |
第4節 自民党の組織研究への示唆 | |
第5節 本研究の主張 | |
第2章 自民党における組織化の方針の展開 | |
第1節 第1期における組織化の方針 | |
第2節 第2期における組織化の方針 | |
1.全党員参加の総裁公選制度の導入 2.地域社会の要望吸収の重視 |
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第3章 自民党の党中央組織における「変容」 | |
第1節 自民党の中央組織の変遷 | |
第2節 年功序列・派閥均衡型人事の確立過程 | |
1.年功序列型人事の確立過程 2.派閥均衡型人事の確立過程 |
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第4章 1970年代初頭における国会議員役職人事の変容 | |
第1節 政務調査会・国会対策委員会内での人事慣行 | |
第2節 役職間での人事慣行の変化 | |
第3節 政調副会長と国対副委員長の比較 | |
第5章 県連の組織構造の類型化 | |
第1節 第1期における県連組織の形成過程 | |
第2節 県連内の対立の調整 | |
第3節 県議ネットワーク型県連(第Ⅲ領域) | |
第4節 代議士系列型県連(第Ⅱ領域) | |
第5節 組織積み上げ型県連(第Ⅰ領域) | |
第6章 県議ネットワーク型県連 | |
第1節 歴史的経緯 | |
第2節 組織 | |
1.県連組織 2.支部組織 |
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第3節 政策形成過程 | |
第4節 公認候補決定過程 | |
第7章 代議士系列型県連 | |
第1節 歴史的経緯 | |
第2節 組織 | |
1.県連組織 2.支部組織 |
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第3節 政策形成過程 | |
第4節 公認候補決定過程 | |
第8章 組織積み上げ型県連 | |
第1節 歴史的経緯 | |
第2節 組織 | |
1.県連組織 2.支部組織 |
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第3節 政策形成過程 | |
第4節 公認候補決定過程 | |
第9章 知事選にみる県連 | |
第1節 各類型の組織的特徴 | |
第2節 県知事選の事例分析 | |
第10章 第3期以降の自民党組織 | |
第1節 党中央と県連との「対立」の表面化 | |
第2節 党中央における地方組織に対する関心の強化と県連の自律性 | |
1.地方組織の意向を重視した公募 2.地方政治学校 3.ローカルマニフェスト |
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第3節 県連における変化 | |
<参考文献> | |
邦語文献 | |
英語文献 | |
一般資料 | |
自由民主党関係資料 | |
新聞 | |
図表一覧 | |
表1-1 3つの「顔」からみる政党組織の「変容」過程 表3-1 党則上における自民党本部各機関の変更回数 表3-2 役職定員数の変化 表3-3 当選7回時に未入閣の議員数 表3-4 第1期における大臣別複数回入閣者数 表4-1 各内閣別政調副会長人数 表4-2 第1期・第2期における国対副委員長複数回就任者の平均初入閣当選回数・大臣未経験者数・部会長経験率 表5-1 1964年における地域支部の設置単位(沖縄県連を除く) 表5-2 非国会議員による会長職就任人数 表5-3 支部設置率(1987年) 表5-4 会長・幹事長交代回数第1期×全期間 表5-5 会長交代回数×幹事長交代回数 表5-6 衆院選の全県1区での選挙結果 表7-1 太田市議会会派 表8-1 掛川市議会会派 表8-2 予算過程に対する掛川・京都市議の働きかけ 表10-1 地方政治学校設置状況 表10-2 地方議員における自民党公認候補者の割合 図2-1 国庫支出金における普通事業費の割合の推移 図3-1 副幹事長・総務副会長・政調副会長・国体副委員長の役職就任者数の変遷 図3-2 複数回入閣者数 図3-3 複数回入閣の議員数 図3-4 派閥別入閣率 図4-1 部会長歴任者の入閣・複数回入閣経験 図4-2 部会長平均在任期数 図4-3 幹事長就任前後の諸役職(長)平均就任回数 図4-4 幹事長就任前後の諸役職(副)平均就任回数 図4-5 政調会長就任前後の諸役職(長)平均就任回数 図4-6 政調会長就任前後の諸役職(副)平均就任回数 図4-7 総務会長就任前後の諸役職(長)平均就任回数 図4-8 総務会長就任前後の諸役職(副)平均就任回数 図4-9 国会対策委員長就任前後の諸役職(長)平均就任回数 図4-10 国会対策委員長就任前後の諸役職(副)平均就任回数 図4-11 議院運営委員長就任前後の諸役職(長)平均就任回数 図4-12 国会対策委員長就任前後の諸役職(副)平均就任回数 図4-13 各内閣期における政調副会長・国対副委員長の初入閣までの平均当選回数 図4-14 各内閣期における政調副会長・国対副委員長の初入閣までの平均当選回数 図5-1 全県議に対する党派別県議の割合 図5-2 県連会長・幹事長の交代回数 図5-3 全国平均以上の面積を有する都道府県の県連 図5-4 全県1区の衆議院選挙区を有する県連 図5-5 非国会議員による県連会長職占有率 図5-6 支部設置率 図5-7 1964年から1987年にかけて支部設置率が全国平均以上に上昇した県連(ただし沖縄県は除く) 図10-1 自民党総裁選における議員票数と地方票数 図10-2 党員数の推移 図10-3 党員数(新規党員・継続党員) |