木鐸社

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『代議制民主主義の計量分析』

<政権交代期における政治意識の全国的時系列的調査研究JESⅤ>
2016年10月10日刊行

著者紹介

小林 良彰(序文,序章,第1章,第2章,第7章,第8章,第9章,、第10章)
 慶應義塾大学法学部教授・同大学G-SEC研究所上席研究員
金 兌希(第3章,第4章)
 コンスタンツ大学
慶 済姫(第5章,第6章)
 慶南大学極東問題研究所招聘研究員
名取 良太(第7章,第8章,第9章)
 関西大学総合情報学部教授・慶應義塾大学G-SEC研究所客員上席研究員
重盛 圭亮(第10章)
 慶應義塾大学法学

内容紹介

 日本をはじめ多くの民主主義が定着した国において,有権者が満足していない現状がある。たとえ政党やメディアが複数あり,一定の年齢以上の市民に選挙権が付与されていても,それで有権者の民意が反映されるとは限らない。そこで,「民主主義の質」(Quality of Democracy)を問う必要がある。従来の選挙研究が投票行動を被説明変数とし,有権者意識の分析を行っていたのに対して分析の視野を代議制民主主義の機能に拡大し,意識調査データだけでなく,選挙公約データや議会議事録データ等を結合した分析を行うことで,従来の選挙研究を代議制民主主義研究に進化させる。

目次
シリーズ全体の序文
序章
第1章 日本の代議制民主主義の継続と変化
 1. 問題設定
 2. 仮説
 3. 分析
 4. まとめ
第2章 マルチメソッドによる調査データ比較
 1.面接調査の問題点
 2.各調査方法の長所・短所
 3.マルチメソッドによる調査データの比較
 4.各調査間のバイアスの検討
 5.まとめ
第3章 世代と政治的有効性感覚
 1. はじめに
 2. 先行研究・仮説
 3. 分析
 4. まとめ
第4章 選挙と政治的有効性感覚
 1. はじめに
 2. 先行研究
 3. 分析1:1976 年から2010 年までの世論調査データを用いて
 4. 分析2:2007年から2009年のパネルデータを用いて
 5. まとめ
第5章 有権者の選挙行動-回顧投票と展望投票
 1.はじめに
 2.理論的検討
 3.実証分析
 4.まとめ
第6章 政党と選挙制度-惜敗率制度
 1.はじめに
 2.日本の惜敗率制度及び重複効果
 3.日本の政党における惜敗率制度戦略分析
 4.選挙区結合比例代表議員制の効果予測
 5.まとめ
第7章 自治体改革と首長意識
 1. はじめに
 2. 政策決定過程に関する改革意識
 3. 首長の議会に対する認識
 4. 政策的効率性に関する改革意識
 5. 地方における改革施策の実施状況
 6. 改革施策採用と地域特性
 7. 改革施策採用と政治的選好
 8. 改革施策採用と選挙競争
 9. まとめ
第8章 地域州構想-新潟州構想の事例
 1.はじめに
 2.新潟州構想の背景
 3.新潟州構想の展開
 4.州構想の実践
 5.新潟州構想進展の要因
 6.今後の課題
 7.まとめ
第9章 大都市制度と地方自治-ソウル特別市の事例
 1.はじめに
 2.大都市制度をめぐる議論
 3.韓国の大都市制度
 4.ソウル特別市の行財政運営
 6.政策実名制
 7.ソウル特別市議会の活動
 8.自治区の行財政運営
 9.まとめ
第10章 地方交付税改革の効果
 1.地方分権と交付税改革
 2.ドイツ型交付税改革のシミュレーション
 3.スウェーデン型交付税改革のシミュレーション
 4.都道府県にドイツ型・スウェーデン型財政調整を導入した場合の平準化と政府歳出削減
 5.道州制導入の場合のシミュレーション
 6.道州制にドイツ型・スウェーデン型財政調整を導入した場合の平準化と政府歳出削減
 7.まとめ
あとがき
索引

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