『制度発展と政策アイディア: 満州国・戦時期日本・戦後日本にみる開発型国家システムの展開』
英題:Institutional Evolution and Policy Ideas: The Evolution of the Developmental State Systems in Manchuria, Wartime Japan, and Postwar Japan
A5判270頁定価:本体3500円+税 ISBN978-4-8332-2448-2 C3031
2011年10月15日刊行
著者紹介
佐々田 博教 (ささだ ひろのり)
1974年 熊本県生まれ
2008年 ワシントン大学大学院政治学研究科修了
2008年 Ph.D.(政治学)取得
現在 立命館大学国際インスティテュート准教授
論文 “The Electoral Origin of Japan’s Nationalistic Leadership: Primaries in the LDP Presidential Election and the ‘Pull-Effect’” Journal of East Asian Studies, Vol.10, No.1, January, 2010
“Japan's New Agricultural Trade Policy and Electoral Reform: ‘Agricultural Policy in an Offensive Posture [seme no nosei],’” Japanese Journal of Political Science, Vol. 9, No. 2, August 2008
内容紹介
戦後日本における開発型国家システムの起源はどこにあるか,またそのシステムが戦時期から戦後の長期に亙って維持されたのは何故か。本書は政策アイディアの連続性のポジティブ・フィードバック効果によるアプローチに基づき,主導的官僚機構と統制会・業界団体制度に注目しながら,満州国、戦時期日本,戦後日本の歴史を過程追跡することにより検証する。
目次 | |
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第1章 序論 | |
Ⅰ はじめに Ⅱ 戦後日本の政治経済システム (1)pilot agency(主導的官僚機構) (2)統制会・業界団体 Ⅲ 理論的枠組み:歴史的重大局面と経路依存 Ⅳ 本研究の主張 Ⅴ 先行研究のレビュー Ⅵ 対抗仮説 (1)集合行為理論 (2)権力構造の仮説 Ⅶ リサーチ・デザイン |
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第2章 明治・大正期における日本の産業化 | |
Ⅰ 明治期の産業政策(1868~1912) Ⅱ 大正期の日本政治経済システム仮説:自由主義的市場経済 Ⅲ 財閥と政党政治家による政治支配 Ⅳ 結論 |
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第3章 日本占領下の満州における制度発展(1932~1945) | |
Ⅰ 歴史背景 (1)満州進出 (2)満州国の建設 Ⅱ 満州開発型国家システムの根幹的制度 (1)pilot agency:企画処 (2)特殊会社 Ⅲ 満州における開発型国家システムの構築の説明 (1)集合行為理論 (2)権力構造の仮説 (3)政策アイディアの仮説 Ⅳ 結論 |
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第4章 戦時期日本における開発型国家システム(1937~1945) | |
Ⅰ 戦時期日本開発型国家システムの根幹的制度 (1)pilot agency:内閣企画院 (2)統制会 Ⅱ 戦時期日本における開発型国家システムの構築の説明 (1)集合行為理論の仮説 (2)権力構造の仮説 (3)政策アイディアの仮説 Ⅲ 結論 |
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第5章 戦後日本における改革と戦後経済制度の再建(1946~1965) | |
Ⅰ 戦後日本の開発型国家システムの根幹的制度 (1)pilot agency(経済安定本部,通産省) (2)業界団体 Ⅱ 戦後日本における開発型国家システムの発展過程の説明 (1)集合行為理論の仮説 (2)権力構造の仮説 (3)政策アイディアの仮説 Ⅲ 結論 |
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第6章 結論 | |
Ⅰ 満州・戦時期日本・戦後日本における開発型国家システムの進化過程 (1)pilot agency (2)統制会・業界団体制度 Ⅱ 含意 (1)制度の発展過程における歴史的要素の重要性 (2)国家統制 Ⅲ 今後の研究課題 |
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引用・参考文献 | |
あとがき | |
abstract | |
索引 |