『国際契約 の〈起案学(drafting)〉:法律英語の地球標準(グローバル・スタンダード)』
A5判472頁定価:本体6000円+税 ISBN978-4-8332-2434-5 C3032
2011年1月25日刊行
著者紹介
平野 晋 (ひらの すすむ)
1961年 東京都生まれ
1984年 中央大学法学部法律学科卒業
1990年 コーネル大学ロースクール修了,同年ニューヨーク州法曹資格試験合格。同年コーネル大学ロースクール特別研究生
1993年 ホワイト&ケース法律事務所アソシエイト,2000年㈱NTTドコモ法務室長。
2006年 博士号 (総合政策)(中央大学) 取得
2004年より,中央大学教授 (総合政策学部)・米国弁護士 (ニューヨーク州,1991年より)
『アメリカ不法行為法:主要概念と学際法理』(中央大学出版部, 2006年)
『体系アメリカ契約法――英文契約の理論と法務』(中央大学出版部, 2009年)他
内容紹介
法律実務(法務)に於いては,契約書の「起案(ドラフティング)」 程文言の正確性に気を遣う分野が他に存在しないと云われる。不正確な契約文言は,高額な紛争,訴訟,および賠償責任に繋がってしまうからである 。本書は,法務に於いてこのように重視されている契約書のドラフティングを,主にアメリカ契約法を参照しながら体系的に紹介する。
目次 | |
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まえがき | |
第1章 「冒頭部」と「本文」と「末尾部」と「附属文書」 | |
§1. 英文契約書の基本項目(冒頭部・本文・末尾部・附属文書)の概説 §2.「冒頭部」(front of the K)の具体例 §3.「本文」(body of the K)の条項の順序と本文の構成要素 §4.「末尾部」(back of the K) §5.「附属文書」(attachments) §6. 「冒頭部負荷条項」型(front-loaded provisions)標準書式(standardized form)約款 |
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第2章 英文契約書起案の通則 | |
§7.「債権」「債務」「特権・裁量権」「条件」「方針」「宣言」および「遂行文」を表す文言の語法 §11. 簡潔性(simplicity)・明快性(clarity)と「名詞化」(nominalization)と「限定・修飾語句」(qualifiers / hedge words) §12. 数の表記の仕方 §13. 冠詞と「said+名詞」「such+名詞」「same」と代名詞(pointing pronouns) §14. 関係代名詞「which」「who」「that」等 §15. パンクチュエイション(句読法)――コンマ(…,)やセミコロン(…;)等の使い方 §16. ハイフン(hyphens)とダッシュ(―)の使い方 §17. タイプフェイス、性別表現、引用、省略符号(ellipsis: “ . . . ”)等 |
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第3章 「多義性・曖昧性」(ambiguity / vagueness)等 | |
§18.「多義性」「曖昧性」「概括(一般)性」Ⅰ 論点 §19.「曖昧性」として問題に成り易い単語 §20. 「多義性」: 「語義(単語)上の―」「構文上(修飾句)の―」「文脈上(文章・文書)の―」 §21.「語義(単語)上の多義性」 §22.「構文上(修飾句)の多義性」 §23.「and」と「or」と多義性 §24.「カーヴ・アウト(削り出し)」(carve-out)による「例外」と「定義」の明確化 |
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第4章 平易な言葉運動 (plain language movement) / 平易な英語運動 (plain English movement) | |
§25. 総論 §26.「頭字語」(acronym)と「頭文字語」(initialism) |
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第5章 編集・校正 (editing & proofreading) | |
§27. 法律文書の書き方総論 §28. 編集 (editing) §29. 校正 (proofreading) |
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おわりに | |
出典/引用文献・主要参考文献 | |
索引 |