『法哲学』
英題:Philosophy of Law
A5判472頁 定価:本体6000円+税 ISBN978-4-8332-2418-5 C3032 9月08日刊行
著者紹介
小林 公(こばやし いさお)
1945年 横浜に生まれる
1968年 東京大学法学部卒業
現在 立教大学法学部教授
専攻 法哲学・法思想史
主要著書 『合理的選択と契約』弘文堂, 1991年
訳書 R.ドゥウォーキン『法の帝国』未来社, 1995年
訳書 E.H.カントーロヴィチ『王の二つの身体』平凡社, 1992年
訳書 D.ゴティエ『合意による道徳』木鐸社, 1999年
内容紹介
本書の主たる狙いは,実定法学の諸分野の基本的問題のなかに,哲学に固有の観点からみて,どれほど興味深い重要な内容が含まれているかを明らかにすることにある。法哲学の主要テーマについて, 欧米における最新の動向まで周到に視野に収めて概説している。哲学・倫理学研究者, ロースクール生向け。
目次 | |
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第1章 規範の生成 | |
第1節 実践的推論とルールの形成 1 序論 2 ルールの形成とゲーム理論 3 囚人のディレンマとルールの形成 4 コンヴェンションと実践的推論 第2節 私的利益と規範の生成 |
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第2章 四つの法理論 | |
第1節 ルール懐疑主義 第2節 法実証主義 第3節 自然法論 第4節 ドゥウォーキンと非基底主義 |
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第3章 権利 | |
第1節 権利の諸相 第2節 利益と選択 第3節 権利と功利 第4節 権利の生成 |
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第4章 民主主義と法 | |
第1節 民主主義の正当化 1 三つのアプローチ 2 社会選択論と手続き主義 3 契約論 第2節 市場と民主主義 第3節 審議と社会的選択 第4節 憲法と民主主義 |
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第5章 契約 | |
第1節 意志説と信頼説 第2節 ヒュームの約束論 第3節 信頼説の検討 第4節 規範的権能と契約 |
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第6章 不法行為 | |
第1節 矯正的正義 第2節 ハンドの定式 第3節 社会契約論と不法行為法 第4節 道徳理論と経済分析 第5節 善きサマリア人と法 |
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第7章 行為と責任 | |
第1節 意図的行為と目的論的説明 第2節 行為論の諸相 1 序 2 基底主義と基礎行為 3 基底主義と行為の因果説 4 新意志主義 5 弱い生成主義 6 帰責主義 7 責任と因果性 第3節 刑罰・責任・言語 1 刑罰の正当化と功利主義/2 「自由選択の体系」と刑罰/ 3 責任の根拠と言語/ |
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第8章 解釈 | |
第1節 テキスト・意図・理由 第2節 解釈の妥当性 |
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第9章 証拠と蓋然性 | |
第1節 序 第2節 帰納論理 第3節 因果関係 第4節 事実認定と蓋然性 |
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あとがき | |
索引 |