『サッチャー主義』
A5判370頁 定価:本体4000円+税 ISBN4-8332-2369-4 C3022
著者紹介
小川 晃一(おがわ こういち)
1927年 群馬県生れ
1952年 東京大学法学部政治学科卒業
北海道大学法学部教授,千葉大学法経学部教授,北星学園大学経済学部教授,東洋学園大学教授を経て
現在 北海道大学名誉教授
『政治権力と権威』木鐸社
『英国自由主義体制の形成』木鐸社
内容紹介
「サッチャー主義とは戦後のコンセンサス体制・福祉国家体制,それを理論的に支えるケインズ主義に対する多面的な挑戦」を意味する。この体制は英国の誇りであったが,財政赤字のため維持不能となった。サッチャー主義はこのコンセンサス体制に対し「万策尽きて」行った従来の政策の大転換である。本書は彼女のその超保守主義的な政治哲学とそれに係わった同僚・ライバルの手法・野党勢力・国民の動静を資料を渉猟して,活写する。
目次 | |
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第1章 序論 | |
第2章 サッチャー政権の背景 | |
第1節 コンセンサス政治の成立と動揺 第2節 近代化路線とその挫折 第3節 ヒースのUターン 第4節 社会契約の成立とその挫折 |
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第3章 サッチャー:生い立ちから首相へ | |
第1節 生い立ちから議員・大臣へ 第2節 保守党党首 |
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第4章 第1次サッチャー内閣 | |
第1節 インフレーションとの戦い 第2節 軌道修正:裁量的貨幣政策の方向へ 第3節 対外政策とフォークランド戦争 第4節 野党勢力 |
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第5章 第2次サッチャー内閣 | |
第1節 炭鉱労働組合との対決 第2節 都市自治体との対決 第3節 金融財政改革とビッグ・バン 第4節 民営化 第5節 経済的繁栄 第6節 対外・防衛政策 第7節 ウェストランド社事件と反米感情 第8節 経済的繁栄の中の総選挙 |
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第6章 第3次サッチャー内閣 | |
第1節 組閣と経済政策 第2節 社会保障改革 第3節 教育改革・住宅政策(「社会政策」) 第4節 全国保健サービスと対人社会サービス制度の改革 第5節 ジャーナリズムとマス・メディア政策 第6節 コミュニティ課税(人頭税)の改革問題 第7節 ECの財政と通貨統合問題 第8節 ドイツ統一と冷戦の終結 第9節 閣僚の更迭と辞任・内閣交替 |
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第7章 結び | |
注 | |
あとがき | |
索引 |