木鐸社

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『二大政党時代のあけぼの-平成の政治と選挙』

A5判・300頁・本体4000円+税 2004年4月30日発行
ISBN4-8332-2352-X C1031

著者紹介

読売新聞東京本社世論調査部編著
浅海 伸夫(あさうみ のぶお) 編集委員
玉井 忠幸(たまい ただゆき) 世論調査部次長
岩田 武巳(いわた たけし) 世論調査部主任
小谷野 直樹(こやの なおき) 世論調査部所属
寉田 知久(つるた ともひさ) 世論調査部所属

内容紹介

 膨大な選挙・政治関連の調査データを有する世論調査部がこの10年間の日本政治全体の変動を多角的に分析する。とりわけ中選挙区制から小選挙区比例代表並立制に制度が変更されてから3度目となる2003年総選挙を中心に「2大政党時代」が定着するのか,有権者の意識・投票行動・政党組織等に焦点を当てる。

目次
はじめに
第1章 小泉政治と2003年衆院選
1.小泉純一郎の政治
 小泉与党の勝利/選挙の顔として/抵抗勢力との戦い/内閣の支持構造/
 小泉の政局カン/派閥の衰退/「反経世会」の政治/政治改革から10年/
 「反政党」政治/ポピュリズム/テレポリティクス/言葉と見識/「政」と「官」
2.2003年衆院選
 衆院選の特徴/政権公約とは/政権公約の浸透度/自民・公明連合/
 民主・自由連合/政権選択選挙/審判の結果/自民,民主の決算/
 二大政党の可能性/理念と政策
第2章 2003年衆院選の分析
1.概況
 与党が「絶対安定多数」/現行制度で最少の立候補者/女性候補24年ぶり減少/
 初の区割り変更/政権公約/過去2番目の低投票率
2.各党の消長
 (1)自民党
 単独過半数確保ならず/「独占区」も減少/低迷する絶対得票率/
 注目区の勝敗/明暗分けた各派閥
 (2)民主党
 躍進に成功/比例では第1党に/絶対得票率は2割台に/注目区の勝敗
 (3)公明党
 堅調に3議席増/注目区の勝敗
 (4)共産党
 1967年以来の1ケタ転落/小選挙区の獲得議席ゼロ/
 共産党支持層の共産党離れも/注目区の勝敗
 (5)社民党
 解散時の3分の1に/小選挙区当選は1人/注目区の勝敗
 (6)保守新党
 党代表も落選/注目区の勝敗
 (7)その他
3.攻防の構図
 (1)二大政党の流れ
 自民・民主で86%の議席占有/自民・民主直接対決は246区/
 拡大する1区現象/都市化「中間部」でも民主が追い上げ/
 民主党の地盤,地域的偏りも/
 「自民VS民主」候補者増も
 (2)無党派層と小泉効果
 無党派層はどう動いたか/小泉効果は働いたか/小泉内閣支持層の投票行動
 (3)自公選挙協力の威力と危うさ
 「比例は公明に」/政権左右する公明党・創価学会票/公明党の自民票取り込みも着実
 (4)民主・自由「合併効果」
 「1+1」=3?/民主・社民協力
 (5)衆院選アラカルト
 実証された大政党に有利な制度/減った異党派投票/得票・得票率ランキング/
 復活当選/死票/引退議員
4.当選者像
 戦後生まれ初めて半数に/民主,新人当選者の半数占める/
 小選挙区の世襲当選は98人/議員秘書・地方議員が人材供給源
第3章 政治10年史
1.細川・羽田政権
 一党優位体制の終わり/新党躍進・93年衆院選/細川内閣誕生/
 政治改革関連法成立/八党派連立破綻/羽田短命内閣/核開発疑惑
2.村山政権
 村山内閣発足/社会党の政策転換/新進党の結成/公明・民社両党の解党/
 無党派層の増大/青島・ノック現象/最低の投票率・95年参院選/
 橋本自民党総裁/小沢新進党党首/社会党から社民党へ
3.橋本政権
 自民党首相の復活/住専国会/日米安保共同宣言/民主党結成/
 96年衆院選挙/第2次橋本内閣/中央省庁再編/「自社さ」と「保保」/
 橋本対ロ外交/橋本内閣改造/拓銀と山一破綻/新進党の消滅/
 新「民主党」の誕生/98年参院選・橋本首相退陣
4.小渕政権
 小渕内閣発足/金融国会/小渕首脳外交/自民・自由連立/派閥再編/
 都知事に石原慎太郎/「自自公」国会/北朝鮮「有事」/自自公と自由党/
 小渕再選・自民党総裁選/鳩山再選・民主党代表選/自自公政権が発足/
 自自公解消/小渕首相死去
5.森政権
 密室談合批判/2000年衆院選挙/第2次森内閣発足/加藤の乱/
 二元外交の危うさ/森政権の瓦解
6.小泉政権
 総裁予備選で圧勝/驚異的な支持率/外務省の機密費事件/2001年参院選/
 デフレと構造改革/道路と郵政改革/靖国神社参拝/9・11テロの衝撃/
 田中外相更迭/鈴木逮捕・田中辞職/辻元逮捕,加藤辞職/日朝共同宣言/
 鳩山辞任,菅再登場/イラク復興支援法/有事立法成立/
 民主,自由合併/自民党総裁3選
第4章 政治意識の変容
1.世論調査からみた2003年衆院選
 (1)衆院選調査の概要
 (2)事前調査
 好調自民VS復調民主/無党派層は民主を志向/争点は年金,経済再生
 (3)緊急電話調査
 与党過半数の理由/躍進・民主党に厳しい評価/政権公約への評価
 (4)追跡調査
 無党派層の投票行動/衆院選の性格/政権交代の可能性/政権公約の認知度
 (5)ネットモニター調査
 政党支持率の推移/投票政党の推移/全6回回答者の変動
2.有権者の投票行動の変化
 (1)投票率
 投票率の低下/投票決定時期遅い無党派層/投票率の規定要因
 (2)無党派層のパワー
 無党派層の増大/無党派層とはどんな人か/無党派層の投票行動/
 地方への広がり/都市VS地方
3.この10年の政治意識
 (1)内閣支持率
 内閣支持率のパターン/小泉高支持率の「謎」
 (2)政党への意識
 政党感情温度/各政党支持層の相性/好きな政党,嫌いな政党
 (3)強い政治不信
 政治不信の高まり/政治への信頼度/一票の有効性感覚/メディアと政治
第5章 国政選挙の概要
1.1996年衆院選
 (1)選挙結果
 「政治安定」の選択/自民党復調/新進党後退/民主党初挑戦/
 共産党「第4党」に/社民・さきがけ惨敗/小党は苦戦/戦後最低の投票率/制度改正
 (2)傾向分析
 無党派層の動向/異党派投票/死票/復活当選/当選者像
 (3)選挙戦の構図
 政権の枠組み/政策争点
2.1998年参院選
 (1)選挙の結果
 橋本首相退陣/自民党惨敗/民主党伸長/共産党は過去最多/投票率上昇
 (2)傾向分析
 無党派層の動向/異党派投票/くら替え候補/当選者像
 (3)選挙戦の構図
 不況と経済対策/野党選挙協力/注目選挙区
3.2000年衆院選
 (1)選挙の結果
 自公保連立「条件付き容認」/自民党,都市で苦戦/公明党と保守党/
 民主躍進,共産後退/小沢・自由と土井・社民/共産党後退/
 戦後2番目の低投票率/制度改正
 (2)傾向分析
 1区現象/無党派層の動向/異党派投票/死票/当選者像/一国一城化/派閥
 (3)選挙戦の構図
 与野党の戦術/政策争点/選挙協力
4.2001年参院選
 (1)選挙の結果
 自民党大勝/小泉旋風/公明は比例得票最高/民主伸び悩み/共産,社民後退
 (2)傾向分析
 無党派層の動向/異党派投票/小泉内閣支持層/非拘束名簿式導入/
 組織の弱体化/公明党の戦術/タレント伸び悩み/当選者像
 (3)選挙戦の構図
 構造改革論戦/選挙協力/注目の選挙区/選挙協力
▼巻末資料
 政治年表/2003年衆院選での各党の政権公約(要旨)/
 1996年以降の読売新聞社世論調査での内閣・政党支持率の推移 など

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